■ |
寄附行為第4条の定めに従い、文化財の管理、修理、復旧、整備、模写、公開、伝承者の養成等保存及び活用のための事業の実施並びにその助成に関連し、次の助成事業を行った。 |
● 建造物に対する助成について
・岩手県 池野株式会社 木津屋池野藤兵衛家住宅附土蔵の修理
・福島県 涼ヶ岡八幡神社 涼ヶ岡八幡神社本殿及び拝殿、幣殿の修理
・埼玉県 薬師神社 薬師神社の修理
・千葉県 平塚新兵衛 福新呉服店土蔵の修理
・奈良県 世尊寺 世尊寺太子堂の修理
・鳥取県 神崎神社 神崎神社の修理
・岡山県 竜王会館 野崎家旧宅の修理
・山口県 西圓寺 西圓寺本堂の修理
● 美術工芸品に対する助成について
・青森県 高照神社 貴田稲城奉納資料(山鹿素行子先生ノ城制図他)60点・人別改証文1090点の修理
・山梨県 春日居町桑戸区 木造五大明王像の修理
・三重県 竹成区 大日堂境内の五百羅漢の修理
・京都府 八幡神社 石灯籠の修理
・兵庫県 山路寺 山路寺障壁画の修理
・鳥取県 豊乗寺 絹本著色両界曼荼羅図の修理
・長崎県 住吉神社 鷹島住吉神社の懸仏53面他の修理
・熊本県 東禅寺 木造釈迦三尊像(文殊菩薩坐像1駆)の修理
・大分県 無動寺 木造薬師如来坐像及び十二神将の修理(薬師如来坐像1駆)
・宮崎県 新名爪八幡宮 舞楽面陵王の修理
・群馬県 追母薬師堂 木造薬師如来立像及び木造十二神将像13駆の修理(平成15年度薬師如来立像)
・栃木県 観音寺 絹本著色両界曼荼羅図の修理
・青森県 黒石神社 金梨子地牡丹紋散蒔絵衛府太刀拵の修理
・京都府 円照寺門跡 葡萄文打敷の修理
● 有形民俗文化財に対する助成について
・徳島県 今山区農村舞台保存会 今山の農村舞台1棟の修理
● 研究等に対する助成について
・絵画に適した中世の和紙の再現研究―東京藝術大学所蔵「小野雪見御幸絵巻」模写用紙の作成
(共同研究 代表者 稲葉政満氏)
■文化財の保護に関する国際的な交流・協力に関連し、次の助成事業を行った。
●敦煌研究院関係助成
・1998年12月10日付で合意された、人材育成等の援助計画に関する覚書に基づき、敦煌研究院より研究員2名の招致助成
● アンコール遺跡保存修復事業に関して下記の助成を行った
・ |
プレ・アンコール、サンボー・プレイ・クック遺跡の保存計画および修復技術に関する研究 (共同研究
代表者 中川 武氏) |
・ |
カンボディアにおける文化財専門家養成のためのプノンペン王立芸術大学学生研修(日本国政府アンコール遺跡救済チーム団長
中川武氏) |
・ |
サンボー・プレイ・クック遺跡(プレ・アンコール期)におけるカンボディア人文化財専門家養成のための長期研修(代表者
中川 武氏) |
・ |
日本国政府アンコール遺跡救済チ-ム(JSA)保存修復専門家チェアム・ブロス氏を日本の文化財保存修復に関する研修のため来日(受入機関
早稲田大学総合研究機構・ユネスコ世界遺産研究所) |
・ |
「アンコール遺跡保存国際シンポジウム」のパネリストとしてアプサラ副総裁ロス・ボラット氏を招致
(受入機関 日本国政府アンコール遺跡救済チーム(JSA)) |
● エジプト・シナイ半島トゥール・ラーヤ地域諸遺跡の発掘調査・保存プロジェクトを助成 (共同研究 代表者 川床睦夫氏)
● カマン・カレホユック出土遺物の保存・修復の若手専門家の養成を助成 (共同研究 代表者 大村幸弘氏)
● 文化財の保護に携わる研究者を在外研修員として派遣した
・ |
川村朋子氏(東北芸術大学 芸術学部 芸術学科 文化財保存科学卒業)を英国テート・ギャラリーにおいて「近現代とくに現代美術作品の保存修復の実習」研修のため派遣
(2年間の2年次) |
● 文化財の保存修復業務に従事する外国人専門家を外国人研修員として日本に招致した
・ |
劉舜強氏(中国・北京故宮博物館 科技部)を京都市・宇佐美松鶴堂において「日本古書画の装_及び修復の研究」のため招致
(2年間の2年次) |
・ |
(株)宇佐美松鶴堂(代表者 宇佐美直秀氏)に、外国人研修員受入れに伴うチューター料助成 |
● |
国際シンポジウム「世界遺産保護と大学の役割」開催に対する助成 (主催 筑波大学、国際シンポジウム「世界遺産保護と大学の役割」実行委員会) |
● その他、次の人的交流・研究の助成を実施した
・ |
(有)坂田墨珠堂 代表取締役 坂田雅之氏他が台湾台南市寺廟「王氏宗祠」の装飾彩色保存修復調査のため台湾・国立文化資産保存研究中心籌備處を訪問 |
・ |
東北芸術工科大学 非常勤講師 北川美穂氏が「イギリスにおけるジャパニングの古典技法研究 (復元手板製作と文献・資料調査)」のため英国・ラッカー博物館他を訪問 |
・ |
奈良大学 文学部 文化財学科 教授 西山要一氏が「レバノン国スール(ティール)市郊外ラマリ地域所在のローマ時代地下墓DGA04の壁面の保存環境調査と保存処理・修復の研究」のためレバノン国を訪問 |
・ |
日本イコモス国内委員会 委員長・東京藝術大学 名誉教授 前野まさる氏が「イコモスジンバブエ総会・専門分科会(CIAV)、地域会議(アジア太平洋地域)、専門分科会(CIAV)オランダ会議」(南アフリカ・オランダ)出席 |
・ |
東京大学 教授 西村幸夫氏が「イコモス第14回総会・執行委員会」(南アフリカ)出席 |
・ |
国立文化資産保存研究中心籌備處 主任 楊宣勤氏、研究組長 李麗芳氏、研究員 林彦良氏(台湾)が「講演会『建造物彩色の保存と修復~日本および東アジアの社寺を中心に~』における講演」のため来日(受入機関
(財)元興寺文化財研究所) |
・ |
東京文化財研究所 国際文化財保存修復協力センター長代理 西浦忠輝氏がタイ国、カンボジア国においてベルギー王立文化財研究所
研究研究部部長 エディ・デウィッタ氏、フランス歴史記念物研究所 石造物研究部部長 ベロニック・ベルゲスーベルミン氏、スウェーデン国立文化遺産保護機構
保存部部長 マリー・クリンスポル・ロットシュタイン氏、ドイツ・アーヘン大学地質学研究所 部長 イング・ベルンド・フィッナー氏、フィンランド・オルクス建築研究所
保存修復課 課長 カティ・ウィンターハルター氏、オーストリア・インスブルック大学 鉱物岩石研究所 研究員 クリストフ・フランツェン氏を招聘し「石造(レンガ造)遺跡の劣化と保存対策に関する国際共同研究」を開催 |
・ |
ドイツカッセル美術館 保存修復課 主任 ハンス・ブランマー氏が「絵画修復に関する公開講座、講演会」のため来日
(受入機関 東北芸術工科大学) |
以上の助成事業以外に、助成決定後中国で発生した新型肺炎(SARS)により事業の実施が不可能になったため、研究助成2件、事業助成1件、国際会議出席助成2件の助成辞退があった。
●尼門跡寺院文化財修復助成事業
・本光院門跡 「世継観世音菩薩像の修理」
〇この事業は平成15年度寄付金付お年玉付郵便葉書等寄付金で行われた
・円照寺門跡 「葡萄文打敷の修理」
● (財)伝統文化活性化国民協会の伝統文化活動支援事業に対する協力
● 平安神宮「桓武天皇1200年記念大祭」記念事業に対する協力
● アフガニスタン文化財復興支援事業
・アフガニスタン文化遺産保護・研究に関わる人材養成
・バーミアン遺跡壁画断片の収集
● イラク文化財復興支援事業
・“Saveイラク文化財”支援事業実行委員会に対する協力
● 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)高句麗古墳保護並びにユネスコ世界遺産登録支援事業
・高句麗古墳保護のための機材提供
・高句麗古墳保護に関する経費の提供
● 陝西唐代陵墓石彫像保存修理事業
・陝西唐代陵墓石彫像保存修理事業計画協議担当者派遣
・陝西唐代陵墓石彫像保存修理事業協議書交換担当者派遣
● 平山郁夫からのアピール「流出文化財を守れーアフガニスタンそしてイラク展」
主催: 朝日新聞社、(財)文化財保護振興財団
後援: 外務省,文化庁、(社)日本ユネスコ協会連盟、NHK
会期: 平成15年8月~平成16年3月
会場: 日本橋三越本店、大阪三越、倉敷三越、ミューウジアム氏家(栃木)、平山郁夫美術館(広島)
● 国内外演奏家が奏でる「日本のしらべ」~京のみやび・江戸の華」
主催: 文化庁、(財)文化財保護振興財団、(財)ビクター伝統文化振興財団
日時: 平成15年5月25日(日)13時30分
会場: イイノホール
● 日本ASEAN交流年2003参加「BAYON Vol.II:アンコールのモナリザたち」BAKU斉藤写真展
主催: 北海道・東川町、Calture Motion“Appassionato”
後援:在日本カンボジア大使館、(社)日本カンボジア協会、(財)文化財保護振興財団
会期: 平成15年7月5日(土)~26日(土)
会場: 東川町文化ギャラリー
● 「アンコール遺跡保存国際シンポジウム」
主催: 日本国政府アンコール遺跡救済チーム(JSA)、(財)日本国際協力センター(JICE)
共催: 独立行政法人 国際交流基金、(社)日本建築学会、東南アジア史学会、東南アジア考古学会
後援: 外務省、文化庁、(財)文化財保護振興財団、NHK、朝日新聞社
会期: 平成15年10月18日(土)
会場: 国際交流基金フォーラム
● 「シルクロード・奈良国際シンポジウム2003」
主催: |
シルクロード・奈良国際シンポジウム2003組織委員会
<構成団体>
奈良県、(財)なら・シルクロード博記念国際交流財団/シルクロード学研究センター、朝日新聞社、(社)日本ユネスコ協会連盟 |
後援: |
外務省、文部科学省、日本ユネスコ国内委員会、(財)文化財保護振興財団 |
会期: |
専門セミナー |
平成15年12月5日・12月6日(奈良県新公会堂) |
公開セミナー |
平成15年12月7日(奈良県文化会館国際ホール)
平成15年12月14日(有楽町マリオン朝日ホール) |
|
● 「薬師寺玄奘三蔵院『大唐西域壁画』平山郁夫展」
主催: (財)平山郁夫美術館、日本経済新聞社
後援: (財)芸術研究振興財団、(財)文化財保護振興財団、(社)日本ユネスコ協会連盟
協力:奈良薬師寺、(財)日本交通文化協会
会期: 平成15年9月~平成16年1月
会場: 千葉そごう、東急東横店
● 「長安陶俑の精華展」
主催: 中国陝西省文物局、陝西歴史博物館、日本経済新聞社、(社)日中友好協会、長安陶俑の精華展実行委員会、日本経済新聞社
後援: 中国国家文物局、陝西省人民政府、在日中国大使館、外務省、文化庁、(財)文化財保護振興財団
特別協力:MOHO MUSEUM
協力:日本航空、日本エアシステム
会期: 平成16年1月~6月
会場: 日本橋考_島屋、MOHO MUSEUM
● 「景徳鎮千年の歴史展」
主催: 景徳鎮千年の歴史展実行委員会、NHKプロモーション、(社)日中友好協会、中国景徳鎮市文物局、景徳鎮陶瓷舘
後援: 中国国家文物局、景徳鎮市、在日中国大使館、(財)文化財保護振興財団
協力: 全日空
会期: 平成16年1月20日~26日
会場: 日本橋三越屋
● 佐川美術館 文化交流シンポジウム「国際文化交流がひらく平和への道」
主催: 「文化交流がひらく平和への道」シンポジウム実行委員会
後援: (社)日中友好協会、(財)文化財保護振興財団、(財)平山郁夫シルクロード美術館、(財)佐川美術館
会期: 平成16年3月10日(水)
会場: ヤクルトホール(東京都港区)
● 「バーミアン文化支援キャンペーン」
実施期間: |
(社)日本ユネスコ協会連盟 |
後援: |
外務省、日本ユネスコ国内委員会、NHK,独立行政法人国際協力機構、
独立行政法人文化財研究所、(財)なら・シルクロード博記念国際交流財団/シルクロード学研究センター、(財)文化財保護振興財団、(財)ユネスコ・アジア文化センター |
キャンペーン実施地: |
日本国内 |
キャンペーン期間: |
平成16年3月37日~12月31日 |
支援期間: |
平成16年4月1日~10月31日(第1期計画)
平成17年1月1日~(第2期計画) |
アフガニスタン内での事業運営: |
アフガニスタン情報文化省、ユネスコ・カブール事務所、(社)日本ユネスコ協会連盟の3者からなる実行委員会 |
概算予算:3千万円
内訳: |
第1期(バーミアン教育文化センター建設予算2千万円)
第2期(同センター運営支援予算1千万円) |
募金目標額: |
2千万円
(第1期のセンター建設予算として。第2期以降については募金の集まりやキャンペーンの浸透具合を見ながら検討) |
● 啓発冊子「世界の文化遺跡と日本を考える」の発行(第8年次)
文化財保護・育成のため、啓発冊子を発行。修学旅行該当学年の高等学校生徒(2年生)等を対象に無償配布。
発行者:(財)文化財保護振興財団
発行日:平成15年10月17日
発行部数:51,000部(内財団版1,000部)
配布先: |
福島県、愛媛県の高等学校他 体裁:A5判、右綴じ、縦組み、152頁(表紙共)、カラー多用 協力機関:外務省、総務省、文化庁、講談社、福島県教育委員会、
愛媛県教育委員会 |
編集協力: |
長澤和俊、東京藝術大学、東京文化財研究所、奈良文化財研究所飛鳥資料館、日本国政府アンコール遺跡救済チーム、朝日新聞社、(財)芸術研究振興財団、(社)日中友好協会、(社)日本ユネスコ協会連盟、法隆寺、協和発酵工業(株)、(株)電通 |
〇(財)日本宝くじ協会の助成対象事業
● 広報誌「絲綢之路」発行
第42号(2003-夏)平成15年6月17日発行
第43号(2003-秋)平成15年10月15日発行
第44号(2004-新春)平成16年1月15日発行
発行部数:各2,000部
配布先:賛助会員、理事、評議員等関係者に無償配布