■2007(平成19)年度
寄附行為第4条の定めに従い、次の事業を行った。
■文化財保存修復助成事業
文化財の管理、修理、復旧、整備、模写、公開、伝承者の養成等保存及び活用のための助成
- 【美術工芸品の保存修復に対する助成】
- 岩手県 板澤利幸 刀銘「新藤源義国」の修理
- 山形県 平塩熊野神社 木造伝十王坐像二躯の修理
- 茨城県 益田山神善寺 木造釈迦涅槃像の修理
- 栃木県 仏生寺 木造十二神将立像の修理
- 埼玉県 金剛院 龍淵寺宝篋印塔塔内納入品の修理
- 山梨県 神宮寺 木造阿弥陀三尊像の修理
- 静岡県 貞永寺 紙本墨書白隠筆掛軸の修理
- 京都府 龍潭寺 絹本著色特芳禅傑像1幅の修理
- 兵庫県 福王寺 木造阿弥陀如来立像の修理
- 奈良県 光堂寺 木造四天王立像お堂の防災事業
- 熊本県 浄国寺 活人形谷汲観音像の修理
- 大分県 松本自治区 木造金剛力士立像の修理
- 【有形民俗文化財の保存修復に対する助成】
- 埼玉県 内間木神社 内間木神社大絵馬の修理
- 岐阜県 日吉神社 日吉神社神輿及び百八燈明台の修理
- 【建造物の保存修復に対する助成】
- 宮城県 瑞巌寺 陽徳院霊屋の修理
- 秋田県 日吉八幡神社 日吉八幡神社本殿の修理
- 福島県 隠津島神社 隠津島神社三重塔の修理
- 千葉県 日本基督教団千葉教会 千葉教会教会堂の修理
- 長野県 池口寺 池口寺薬師堂復元工事
- 愛知県 実相寺 実相寺釈迦堂の修理
- 三重県 寂照寺 寂照寺経蔵の修理
- 滋賀県 松井徹夫 松井家住宅の修理
- 鳥取県 河本雅通 河本家住宅の修理
- 広島県 菅波眞吾 神辺本陣の修理
- 広島県 頼美江 頼惟清旧宅の修理
- 山口県 正八幡宮 正八幡宮鐘楼の修理
- 徳島県 法市農村舞台保存会 法市農村舞台の修理
- 香川県 和泉正敏 旧入江家住宅の修理
- 長崎県 お告げのマリア修道会 ド・ロ神父遺跡の修理
- 【文化財の保存に携わる研究者を在外研修員として派遣】
- 岡田 靖氏(東京芸術大学大学院 非常勤講師)をイタリア国立研究所(フィレンツェ)に「彫刻文化財の修復技術」研修のため派遣
派遣期間:平成19年1月~平成21年1月(2年目)
- 岡田 靖氏(東京芸術大学大学院 非常勤講師)をイタリア国立研究所(フィレンツェ)に「彫刻文化財の修復技術」研修のため派遣
■芸術研究等助成事業
文化財の保存修復及び芸術に関する調査研究、成果の発表、国際交流事業の実施等に対する助成
- 「オーケストラ・プロジェクト」 (東京学芸大学教育学部准教授 山内雅弘)
- 「和楽の美」坪内逍遥原作『新曲浦島』 (東京芸術大学音楽学部教授 三浦正義)
- 「工芸資料館蔵染織裂地資料名品展」 (京都工芸繊維大学美術工芸資料館長 竹内次男)
- 「国宝源氏物語絵巻現状模写研究」 (東京芸術大学美術学部教授 手塚雄二)
- 「旅する画家・藤田嗣治-作品との対話」出版(京都造形芸術大学准教授 林 洋子)
- 「《写真》見えるもの/見えないもの」展 (東京芸術大学准教授 佐藤時啓)
- 「イラン・イスラーム共和国ウルミエ博物館のパルティア及びサーサーン式銀貨の調査」 (古代オリエント博物館研究員 津村眞輝子)
- 「物語の彫刻」展 (東京芸術大学美術学部教授 深井 隆)
- 「江戸初期彫刻基準作の顕彰と保存」 (東京国立博物館出版企画室長 浅見龍介)
- 「保存修復用語事典の編集」 (東京芸術大学大学院文化財保存学教授 田渕俊夫)
- 「日本及び東洋絵画の保存修復研究」 (東京芸術大学大学院文化財保存学教授 宮廻正明)
- 「学術研究誌『カリスタ 美学・藝術論研究』の出版」 (美学・藝術論研究会 平山敬二)
- 「中央アジアのギリシア系都市の美術考古学調査研究」 (京都造形芸術大学教授 芳賀 満)
- 「新薬師寺蔵地蔵菩薩立像における調査研究」 (東京芸術大学大学院文化財保存学教授 籔内佐斗司)
- 「創作バティックとファッション・ショー」 (町田市立博物館学芸員 矢島律子)
- 「国際記念物遺跡会議(ICOMOS)諮問委員会」出席 (国士舘大学イラク古代文化研究所教授 岡田保良)
- 「国際記念物遺跡会議(ICOMOS)諮問委員会」出席 (日本イコモス国内委員会委員長 前野まさる)
- 木造仏像彫刻の保存修理に用いる膠の共同研究のため外国人研究者を招致
朴瑩鏡氏 (韓国通度寺聖寶博物館学芸研究士)
招聘者:元興寺文化財研究所色彩資料修復室長 山内 章 - 国際研究集会“古墳壁画・歴史的建造物の保存技術と科学調査”のため外国人研究者を3名招致
ジュネビェーベ・オリアル氏(フランス歴史記念物研究所生物研究室長)
ビノ・ダニエル氏(オーストラリア博物館文化財保存・建築環境研究センター長)
スー・マンチョル氏(大韓民国国立公州大学教授)
招聘者:東京文化財研究所保存科学部長 石崎武志 - 「藝大アーツイン丸の内」 (東京芸術大学学長 宮田亮平)
■国際協力事業
文化財の保護及び芸術文化に関する国際的な協力・交流、人材養成の事業の助成
- 【敦煌研究院関係助成】
- 1998年12月10日付で合意された、人材育成等の援助計画に関する覚書に基づき、敦煌研究院より研究員2名の招致助成
招致者:王 志鵬(H19.8~H20.7) 于 宗仁(H19.10~H20.9) - 敦煌莫高窟の保存に関する日中共同人材育成事業(5年計画2年目)
(東京文化財研究所文化遺産国際協力センター保存計画研究室長 岡田 健)
- 1998年12月10日付で合意された、人材育成等の援助計画に関する覚書に基づき、敦煌研究院より研究員2名の招致助成
- 【アンコール遺跡保存修復事業に関する助成】
- プレ・アンコール、サンボー・プレイ・クック遺跡群の保存修復事業 (日本国政府アンコール遺跡救済チーム(JSA) 団長 中川武)
- 【在外日本古美術品保存修復協力事業に関する助成】
- 在外日本古美術品保存修復協力事業に対する助成
(東京文化財研究所所長 鈴木規夫) - ボストン美術館スポルディング・コレクション(浮世絵版画)の色材分析調査(吉備国際大学大学院文化財保存修復学研究科教授 下山 進)
- 在外日本古美術品保存修復協力事業に対する助成
- 【トルコ共和国カマン・カレホユック遺跡出土遺物の保存・修復と若手研究者・技術者の養成を助成】
- (中近東文化センター・アナトリア考古学研究所長 大村幸弘)
- 【「龍門石窟の保存修復のための写真情報を活用した記録作成技術の開発と写真管理システムの構築」を助成】
- (東京文化財研究所文化遺産国際協力センター保存計画研究室長 岡田 健)
- 【日中韓文化交流フォーラム関連事業の助成】
- 「日中韓漆芸国際交流事業」(東京芸術大学美術学部教授 増村紀一郎)
- 疎通と拡散-陶芸シンポジウム 国際陶芸展」(国際陶芸学会会長 島田文雄)
- 「第2回東アジア紙文化財保存修復シンポジウム」(国宝修理装師連盟代表理事 岡 興造)
- 【その他、下記事業の実施に対する助成】
- 「世界遺産ガッラ・プラチディア廟モザイク壁画の保存修復と修復技法の実証的研究」(東京芸術大学美術学部准教授 工藤晴也)
- 「チベット仏教壁画の保存修復事業」(チベット ヘリティジ ファウンド中国事業責任者 平子豊)
■重点助成事業
- 【尼門跡寺院文化財保存修復助成事業】
- 曇華院門跡所蔵 「仏涅槃図」一幅の保存修復
修復者:(有)墨仙堂
この事業は、郵便事業株式会社の一部助成を受け行なわれました。 - 【陝西唐代陵墓石彫像保存修理事業】
- 陝西唐代陵墓石彫像保存修理事業の支援(陝西省文物局)
- 陝西唐代陵墓石彫像保存修理協力事業(東京文化財研究所)
- 陝西唐代陵墓石彫像保存修理事業専門委員会
- 【シルクロード文化財保護フェローシップ事業】
- シルクロード文化財保護フェローシップ助成事業 中国国家文物局
- シルクロード文化財保護フェローシップ協力事業 東京文化財研究所
■文化財の保護及び芸術振興に関する出版物の刊行、講演会の開催、その他普及広報活動に関連し次の事業を行った。
- 【日中韓文化交流フォーラム東京会議及びシンポジウムの開催】
- 主 催:(財)文化財保護・芸術研究助成財団、国際交流基金
- 共 催:NHK、読売新聞東京本社
- 協 賛:全日本社会貢献団体機構
- 会 期:平成19年10月11日(木)
- 放 映:平成19年12月8日NHK教育テレビ
- 【「妙高夏の芸術学校」の共催】
-
- 主 催:妙高市、新潟県
- 共 催:(財)文化財保護・芸術研究助成財団、新潟日報社
- 期 間:平成19年7月31日~8月3日
- 【「世界遺産からのSOS-アジア危機遺産からのメッセージ」展の後援】
-
- 主 催:日本ユネスコ協会連盟、NHK新潟放送局、NHKプロモーション
- 後 援:(財)文化財保護・芸術研究助成財団
- 会 期:平成19年8月29日~平成19年9月4日
- 【「ケレン-主張する色彩」展を後援】
- 主 催:東京芸術大学美術学部
- 後 援:(財)文化財保護・芸術研究助成財団
- 会 期:平成19年4月19日~5月3日
- 【「京都一二〇〇年 その美の継承」展を後援】
- 主 催:(財)京都国際文化交流財団
- 後 援:京都市、京都市教育委員会、(財)文化財保護・芸術研究助成財団
- 会 期:平成19年4月28日~5月3日、10月17日~10月23日
- 【「妙高ゆかりの作家たち展」を事業協力】
- 主 催:妙高市、妙高市教育委員会、妙高市文化協会連合会
- 協 力:東京芸術大学、(財)文化財保護・芸術研究助成財団
- 会 期:平成19年7月21日~8月5日
- 【「第2回東アジア紙文化財保存修復シンポジウム」を後援】
- 主 催:国宝修理装師連盟、九州国立博物館
- 後 援:文化庁、東京文化財研究所、ユネスコ北京事務所、中国国家文物局 中国科学院、中国文物研究所、(財)文化財保護・芸術研究助成財団
- 会 期:平成19年9月7日~8日
- 【「平山郁夫 祈りの旅路」展を後援】
- 主 催:東京国立近代美術館、読売新聞社、広島県立美術館、他
- 後 援:(財)文化財保護・芸術研究助成財団
- 会 期:平成19年9月4日~12月21日(東京展)、平成19年11月2日~12月24日(広島展)
- 会 場:東京国立近代美術館、広島県立美術館
- 【「シルクロード・奈良国際シンポジウム2007」を後援】
- 主 催:シルクロード・奈良国際シンポジウム2007組織委員会、奈良県、日本ユネスコ協会連盟、朝日新聞社、他
- 後 援:外務省、文部科学省、文化庁、(財)文化財保護・芸術研究助成財団 他
- 会 期:平成19年12月7日~9日(奈良会場) 12月6日(東京会場)
- 【「新・芸能人の多才な美術展」を後援】
- 主 催:新・芸能人の多才な美術展実行委員会、文化財保存支援機構 他
- 後 援:(財)文化財保護・芸術研究助成財団、呉市、NHK,広島テレビ 他
- 会 期:平成19年4月~平成19年11月
- 【第2回「文化財保存・修復-読売あをによし賞」を後援】
- 主 催:読売新聞社
- 後 援:文化庁、(財)文化財保護・芸術研究助成財団
- 概 要:文化財の保存・修復の現場で優れた技能を発揮し、顕著な業績を挙げた個人・団体を顕彰する
- 【文化遺産国際協力シンポジウム「文化遺産国際協力と人材育成」を事業協力】
- 主 催:文化遺産国際協力コンソーシアム
- 協 力:文化庁、外務省、(財)住友財団、(財)三菱財団、(財)トヨタ財団、(財)文化財保護・芸術研究助成財団、(独)文化財機構 他
- 会 期:平成20年2月18日
- 会 場:東京文化財研究所セミナー室
- 【啓発冊子「世界の文化遺跡と日本を考える」の発行】(第12年次)
- 文化財保護啓蒙のための啓発冊子を発行。修学旅行該当学年の高等学校生徒等を対象に無償配布。
- 発行者:(財)文化財保護・芸術研究助成財団
- 発行日:平成19年10月20日
- 発行部数:50,000部
- 配布先:山梨県、長野県、香川県の高等学校他
- ※この事業は宝くじの普及宣伝事業として助成を受けて行われました。
- 【広報誌「絲綢之路」の発行】
- 第54号(2007-夏) 平成19年6月15日発行
- 第55号(2007-秋) 平成19年10月15日発行
- 第56号(2008-新春)平成20年1月31日発行
- 発行部数:各2,000部
- 配布先:賛助会員、理事、評議員等関係者に無償配布
- 【在外日本古美術品保存修復プロジェクトのためのカレンダー基金募金活動】
- 募集期間:平成19年11月~12月
- 制作題材:ギメ東洋美術館所蔵「大政威徳天縁起絵巻」
- 募金応募件数:5,638口(募金額 12,259,429円)